簿記2級の工業簿記で登場する「CVP分析(損益分岐点分析)」は、多くの人が「なんとなく苦手」と感じるテーマです。
公式を覚えても、「なぜその式になるのか」「グラフの意味がわからない」と悩む人が少なくありません。
でも、CVP分析の本質はとてもシンプル。
“あと何個売れば黒字になるか”を数字でつかむ考え方です。
一度イメージで理解してしまえば、暗記よりもずっと楽に点が取れるようになります。
この記事では、CVP分析の意味や使い方を図解でわかりやすく整理し、試験でも実務でも役立つ「利益の仕組み」をやさしく解説します。
理解があいまいなままになりがちなこの単元を、ここでスッキリさせましょう。
CVP分析とは?ざっくり言うと「あと何個売れば黒字か」を知ること
CVP分析(Cost–Volume–Profit Analysis)とは、
売上・費用・利益の関係を分析して、どれだけ売れば利益が出るかを把握する方法です。
つまり「あと何個売れば黒字になるか?」を数字でつかむツール。
会社が“利益を出すための最低ライン”を見える化できる考え方です。
CVPってどんな場面で使うの?
たとえば、固定費が10万円で、1個あたりの販売価格から変動費を差し引いた貢献利益が500円なら、「あと200個売れば黒字になる」と判断できるのがCVP分析です。
売上や費用のバランスを数字でつかむ感覚が身につきます。
なぜ簿記2級で学ぶの?
簿記2級でCVP分析を学ぶのは、「数字の意味を読み解く力」を身につけるためです。
簿記3級までは仕訳や計算が中心でしたが、2級になると企業の“経営判断”に近い内容が増えます。
その中でCVP分析は、「あと何個売れば黒字になる?」「コストをどこまで下げれば利益が出る?」といった経営の感覚を数字でつかむ練習になります。
実はこの考え方、FP(ファイナンシャル・プランナー)や経営学、さらには投資判断などにも応用できるんです。
簿記2級の学習を通じて、会計を“覚えるもの”から“使うもの”へと変えていく第一歩が、CVP分析なのです。
売上・費用・利益のつながりを図でつかもう
CVP分析の基本は、「売上−費用=利益」というシンプルな関係です。
でも、頭の中で式を追うよりも図で見る方がずっとわかりやすいです。
下のグラフを見てみましょう。

このグラフで、左下のオレンジ部分は赤字(損失)、右上の水色部分は黒字(利益)を表しています。
2本の線が交わる点が、損益分岐点=ちょうど利益が0になるラインです。
つまり「固定費+変動費」をまかなえる販売量に達した瞬間から、1個売るごとに貢献利益が積み上がっていくわけです。
CVP分析ができるようになると何が変わる?
「CVP分析を理解すると何が得られるの?」という疑問に対して、答えはシンプルです。
“数字の意味がわかるようになる”こと。これに尽きます。
試験でも実務でも役立つ
CVP分析を理解していれば、
- 損益分岐点売上高
- 安全余裕率
- 利益計画の立て方
といった計算問題をスムーズに解けるようになります。
そして実務でも、
「今月あと何個売れば黒字か?」
「固定費を減らすと利益はどう変わるか?」
を判断できるようになります。
数字に強い人ほど仕事が早くなる
営業でも経理でも、数字の裏にある“動き”を理解している人は強いです。
CVP分析を通して、数字が語るストーリーを読めるようになります。
これが「簿記2級を超える実力」に直結します。
CVP分析が難しく感じる人ほど、スタディングで理解が早い
CVP分析が苦手な人の多くは、「式は覚えたけど意味がわからない」状態です。
でも、理解を助けてくれるツールを上手に使えば、苦手意識はすぐに消えます。
スタディングは、そんな“理解の壁”を越えるために作られた通信講座。
スマホでのスキマ学習、AI復習機能、学習仲間とのつながりなど、「忙しくても続けられる仕組み」がすべてそろっています。
ここでは、その中でも特に役立つ3つの機能を紹介します。
スキマ時間を“勉強時間”に変えるスマホ学習
勉強を始めたいのに、「時間がない」が口ぐせになっていませんか?
スタディングなら、その悩みをムリなく解決できます。
通勤や家事の合間にスマホで動画を1本見るだけ。
たった5分でも、グラフや図を見ながら学べるので、頭にスッと入ってきます。
「机に向かう」よりも、「スマホを開く」。
そんな小さな行動が積み重なって、いつのまにか勉強が習慣になります。
AIが自動で復習タイミングを教えてくれる
「せっかく覚えたのに、次の日には忘れていた…」
誰にでもある経験ですよね。
スタディングのAI復習機能は、学んだ内容を“忘れる前”に自動でおさらい問題を出してくれます。
たとえば、貢献利益率の計算を間違えたときは、その分野を何度か出題してくれるので、自然と定着していきます。
復習をAIに任せておけば、「何をやればいいか考える時間」がゼロに。
限られた勉強時間を、理解に集中できます。
仲間とつながって、やる気をキープできる
資格の勉強は孤独になりがちです。
とくに社会人や主婦の方は、まわりに同じ目標を持つ人がいないことも多いですよね。
スタディングでは、同じ資格を目指す仲間と進捗を共有したり、励まし合ったりできます。
「今日はここまで頑張った!」という記録を残すだけでも、不思議とやる気が続くんです。
一人で戦う勉強から、“仲間と支え合う勉強”へ。
それが、最後まで続けられる一番の理由かもしれません。
まとめ|CVP分析を理解すると「簿記が一気に面白くなる」
CVP分析は、数字の羅列に“意味”を与えてくれる分野です。
固定費や変動費をただ覚えるのではなく、「なぜ利益が出るのか」「どこで赤字になるのか」がわかるようになると、簿記がぐっと楽しくなります。
たとえば、あなたが作った商品があと何個売れれば黒字になるか──その計算ができた瞬間、数字の世界がリアルに感じられるはずです。
簿記の勉強は暗記ではなく、“ビジネスの仕組みを読み解く力”を育てるもの。
ここを理解できたあなたは、もう一歩実務に近づいています。
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