「暗記が苦手で、何度も同じことを覚え直してる…」
「忙しくてまとまった勉強時間が取れない…」
「つい寝る時間を削ってしまうけど、逆に頭に入らない…」
そんな悩みを持つ人にこそ試してほしいのが、“睡眠前暗記法”です。
実は、寝る直前のたった30分の使い方を変えるだけで、記憶効率が劇的に上がります。
私もFP3級や簿記の勉強でこの方法を取り入れてから、「あれ、覚えたまま翌朝スッと出てくる!」という感覚が増えました。
結論|覚えたらすぐ寝よう。それが一番効く
暗記において最も大切なのは、「どれだけ時間をかけるか」ではなく、「いつ覚えるか」というタイミングの戦略です。
寝る直前に軽く復習し、そのまま眠ることで、脳はその情報を自動的に整理・保存してくれます。
しかも、翌朝にもう一度同じ内容を見返すだけで、記憶はグッと強化されていきます。
この“睡眠前インプット→翌朝アウトプット”の流れを習慣にするだけで、記憶定着率は劇的にアップします。
つまり、**「覚えた直後に寝る」+「翌朝もう一度思い出す」**というたった2つのステップこそが、最小の努力で最大の効果を引き出す暗記法なのです。

睡眠前暗記法とは?|記憶が定着する理由
「寝る前に覚えたことは忘れにくい」と言われるのは、脳の記憶整理が睡眠中に行われるからです。
特に深いノンレム睡眠中には、脳の“海馬”に一時保存された情報が、“大脳皮質”へと転送され、長期記憶として定着していきます。
このプロセスは、よく「記憶の引っ越し作業」とも呼ばれます。
つまり、覚えた内容が“仮置き”から“本棚”にしまわれるようなイメージ。この重要な作業は、睡眠中にしか行われません。
なぜ“寝る前”が記憶に効くのか?
「朝より夜に覚えたほうが定着しやすい」という結果を示した研究もあります。
もちろん個人差や睡眠の質にも左右されますが、夜に覚えた情報はそのまま睡眠によって整理されるため、定着しやすい傾向があります。
私自身、FP3級の「6つの係数」や「税制の控除額」など、数字系の苦手項目を寝る前に見直すだけで、翌朝の記憶残りが格段に良くなったと感じています。
記憶を最大化する!睡眠前の黄金ルーティン
睡眠前暗記法は「ただ寝る前に勉強すればいい」というわけではありません。
脳の仕組みに沿ったやり方を押さえておかないと、せっかく覚えた情報も流れてしまいます。
ここでは、記憶をしっかり定着させるために押さえておきたい具体的なステップを紹介します。
翌朝の「思い出せた!」を確実に引き出すための、最小限かつ最強の習慣です。
寝る30分前に軽くインプット
この時間は、新しい知識の詰め込みではなく、軽い復習に使うのがベストです。
- その日解いた問題の間違えたところだけチェック
- ノートやまとめページをサラッと見返す
- スマホの暗記アプリで5問だけ確認
「こんなのすぐ終わる」と思えるくらいの軽さがちょうどいいです。
翌朝起きたら同じ内容をさらっと復習
睡眠中に整理された記憶を、「取り出す」ことで本当に定着します。
私は、起きてからベッドの中で、昨夜見た項目をもう一度確認するようにしています。
この“2回目の確認”が意外とカギなんです。
夜は新しいことより“復習”が効果的
新しい単元を寝る前に詰め込むと、脳が興奮して寝つきが悪くなる場合も。
寝る前は、すでに触れた情報の再確認にとどめておくほうが睡眠の質も記憶効率もアップします。
ブルーライトとカフェインに注意
スマホの光やカフェインは睡眠の妨げになります。
寝る30分前からは画面を見ない、カフェインは夕方までに控える──このちょっとした意識が、記憶の質を大きく変えてくれます。
記憶力を高める睡眠環境の整え方
「寝る前に覚えるだけ」で終わらせず、“良い睡眠”をとることもセットで意識すると効果が倍増します。
眠る前の習慣を整える
- 暗記タイムの後に軽くストレッチ
- スマホは寝室に持ち込まない
- 暖色系の照明で脳をクールダウンさせる
寝室環境を見直す
- 室温:26〜28℃前後
- 照明:遮光カーテンで暗く
- 音:騒音が気になるならホワイトノイズや耳栓も活用
環境を整えるだけで、「睡眠の質→記憶の定着」がスムーズになります。
“ながらスマホ”が記憶を壊す
覚えた直後にSNSやYouTubeを見ると、脳は「そっちを優先して記憶」してしまいます。
脳に覚えてほしい情報を“最後に見せて”寝る。それが最強の記憶ルートです。
寝る前にスマホでYouTubeを見てしまうなら、勉強動画を1本だけ見る習慣に変えるだけでも記憶効率が段違いになります。
FPや簿記の勉強にも!睡眠前暗記の活用シーン
この方法は、基礎知識を大量にインプットする試験と非常に相性がいいです。
数字系知識の記憶に特に有効
たとえばFP3級なら、こんな項目が対象になります:
- 終価係数
- 減債基金係数
- 所得控除の種類や金額
こういった「一度は覚えたけど忘れやすい項目」を寝る前に1〜2個だけ見返す。それだけでも定着率がまるで違います。
語呂合わせやストーリー記憶との相性も◎
- 「かしわもち」=仮登記、処分制限、本登記、地上権
- 「ふくすけ」=復代理、即時取得、継続的給付
こうした“意味を持たせた暗記”は、睡眠中にさらに強固になります。
スタディングの講義は寝る前に“耳だけ1.5倍速”で
私は、スタディングのFP講座を寝る前に音声だけ1.5倍速で聞くようにしています。
画面を見ないので目も脳も疲れず、
翌朝テキストで気になったところをさらっと確認するだけで、講義内容が思い出しやすくなるんです。
まとめ|“覚えてすぐ寝る”が最強の暗記サイクル
暗記が苦手でも、「寝る前」というタイミングを味方につけるだけで、記憶の手応えが変わってきます。
ポイントはたった2つ:
- 覚えたらすぐ寝る(脳に保存指示を出す)
- 翌朝もう一度確認する(取り出して定着させる)
このサイクルを繰り返せば、自然と「覚えている状態」が増えていきます。
また、「理解と記憶は別物」という意識も大切です。
どれだけわかりやすい解説でも、一度で覚えられるとは限りません。
記憶は、意図的に“積みに行く”作業なんです。
忙しくても、勉強が苦手でも、
寝るだけで成績が上がるチャンスは、誰にでも平等にあります。
まずは1つだけ、寝る前に見返してみてください。きっと違いを実感できるはずです。
